魔法の言葉

むかし昔
ワタシが
まだ
若かりし頃
腹水がたまり
妊婦さんのような姿の
男性が
苦しそうにしているのをみて
大丈夫ですか?と
声を掛けました
すると
返ってきた言葉は
大丈夫な訳がないだろう
でした
心配している
「つもり」の
言葉掛けは
思いやりのない
ただの
自己満足だったと
悔やんでも
悔やみ切れない
思いが
残っています
いま目の前に
想像を絶する
痛みと闘っている
愛犬がいます
彼女が
痛みに耐え
恐怖に震えている時
小さな身体を
そっと
包み込みます
すると
呼吸や鼓動
震えを
感じ取る事ができ
彼女の痛みが
伝わります
ゆっくり
身体に触れて
大丈夫
大丈夫と
囁いていると
少しずつ
表情が穏やかになり
痛みが和らいでいくのを
感じられます
気持ちに寄り添い
伝える想いは
魔法の言葉に
変わっていくものですね
明日は
今後の治療方針が決まる
ドキドキの1日です
大丈夫
大丈夫と
ワタシ自身にも
魔法の言葉を
祈りを込めて
囁きます